長距離ドライブや長距離移動のときに水分補給をした方がいい理由とは?

2021年4月30日</p

長時間の移動で座る時間が長くなるときに水分補給をした方がいいわけとは?

長時間の移動の時はこまめに水分補給をした方がいいです。

その理由は、水分補給をしないことで、血液がドロドロになってしまい、

血の塊ができやすくなるためです。

この血の塊のことを血栓(けっせん)と言います。

血栓は、足にできやすく、その血栓が肺の動脈に詰まることで

突然の胸の痛みや、呼吸困難を起こします。

この病態のことを「肺血栓塞栓症」と言います。

血栓塞栓症は最悪の場合、心肺停止から死に至ることもあります。

これが、長距離ドライブや長距離移動の時に水分補給をしたほうがいい理由です。

血栓塞栓症とは?

血栓塞栓症という病気は、

足の静脈に血栓ができて、

その血栓が静脈を流れて、心臓へ移動し、

心臓から肺へ動脈を伝って流れていき、

肺で血栓が詰まることによって、そこから先の血流が途絶え

酸素の交換ができなくなることで呼吸困難を引き起こし、

心肺停止に至る病気です。

肺の動脈で血栓が詰まる際に激しい胸の痛みを引き起こします。

この病気が発生するメカニズムは、

最初にも説明したように、長時間の同じ姿勢や脱水が影響しています。

目的地に到着して座った姿勢から動いた際に、足にできている血栓

肺に移動することが引き金となることが多いです。

どんな人がなりやすいのか?

血栓塞栓症はどんな人がなりやすいのか。以下に挙げます。

・女性

・肥満

・長期臥床(入院で長期間安静にしていた人)

・薬物

・妊娠

・喫煙

・高齢

などがあります。

要は、血液が固まりやすいかどうかがリスク因子に関与しているようですね。

また、リスク因子に女性や高齢がありますが、

これは、筋肉量もリスク因子に関与していることを示しています。

おもに足の筋肉が重要ですが、なかでもふくらはぎの筋肉が重要です。

(ヒラメ筋と言ったりもしますが)

ふくらはぎは、「第2の心臓」と呼ばれ、血液循環に大きく関与しています。

女性や高齢者は、筋肉量が少ないため第2の心臓である、ふくらはぎのポンプ機能が

弱いです。

そのため肺血栓塞栓症のリスク因子にあがっているのでしょう。

まとめ

長時間のフライトや夜行バスでの長距離移動。

ドライブ中での渋滞時など、長時間の座ったままの姿勢になるシーンでは、

こまめに水分補給をしましょう。

血液が固まって肺に血の塊が詰まってしまわないように。

第2の心臓であるふくらはぎのトレーニングのためにも

日ごろから運動を心掛け、

筋肉量の向上や維持に努めましょう。